走るオタクのひと言もの申す! ~故障するから、速く、強くなる~

走ることが大好きなオタクが、伝統的な日本のマラソンの練習方法に、ひと言もの申ーす!ブログ。 月間走行距離を気にしなくても、記録が伸びる効率的な練習メニューや、故障せずにランニングを楽しめる練習メニューの作り方を公開中。 自己ベストは、2時間44分。目指すか、福岡国際。

初心者でもわかるケガ&故障予防シリーズ 第7章 4つのフェーズ ~いつ、どんなトレーニングをするかが、大切だ~

今回で、
初心者でもわかるケガ&故障予防シリーズ
は最後になります。

内容は、
第7章 4つのフェーズ
~いつ、どんなトレーニングをするかが、大切だ~
です。

 

<本文>

7.4つのフェーズ(期分け)

まず、1シーズンを
4つのフェーズに分けます。

FⅠ、FⅡ、FⅢ、FⅣの 4 つです。

1 シーズンが 24 週間ある場合
FⅠ:6週 FⅡ:6週 FⅢ:6週 FⅣ:6週

それ以外のケースでは、
例えば、12週の場合
FⅠ:3週 FⅡ:3週 FⅢ:3週 FⅣ:3週

また、18 週の場合
FⅠ:4週 FⅡ:4週 FⅢ:6週 FⅣ:4週

これら以外のケースは、
『ダニエルズ』p.102 図 6.2 を参照してください。


FⅠ
<目的>ケガや故障を予防する

〇主なトレーニン
・E

例:1500m から 2 マイルのトレーニングプログラム(週間走行距離48㎞)
《ポイント練習》
Q1:L40~60 分(=ロングジョグ、ペースはEペース)
Q2:E20分・ws×8本・E20分
Q3:E20分・ws×8本・E10 分

月:E デー
火:E デー
水:Q1
木:E デー
金:Q2
土:E デー
日:Q3

《用語》
・ws:ウィンドスプリント(=軽く素早い動きで20秒間のランニングを繰り返す練習、つなぎは60秒間の休息)
・E デー:週間走行距離を増やすために走る日。週間走行距離が足りていたら走る必要はありません。


FⅡ
<目的>エネルギーを節約して、速く走る

〇主なトレーニン
・R

例:1500m から 2 マイルのトレーニングプログラム(週間走行距離48㎞)
月:E デー
火:E デー
水:Q1:E20分、(R200m・jog200m)×8本、E10分
木:E デー
金:E デー、ws×8
土:Q2:E10 分、(R200m・jog200m)×10本、E20分
日:Q3:L ランニング(週間走行距離の30%、ペースはEペース)

最も重要なポイント練習は、Q1のR(レペティション)。
次に重要なポイント練習も、Q2のR(レペティション)。
できればやっておくとよいポイント練習は、Q3のLランニング(ロングジョグ)。

例 2:5㎞から10㎞のトレーニングプログラム(週間走行距離 64~80㎞)

月:E デー、ws×10
火:Q2:E3.2㎞、〔(R200m・jog200m)× 8本〕×2セット(セット間ジョグ800m)、E3.2㎞
水:E デー、ws ×8
木:E デー
金:Q3:E3.2km 、(R200m・jog200m)×4本、(T1.6km ・休み1分)×2本、(R200m・jog200m)×4本、E3.2km
土:E デー
日:Q1 :Lランニング(週間走行距離の25%か、120分間走のどちらか少ない方)

最も重要なポイント練習は、Q1のLランニング(ロングジョグ)。
次に重要なポイント練習は、Q2のR(レペティション)。
できればやっておくとよいポイント練習は、Q3のR(レペティション)とTペースのセット練習。

 
FⅢ
<目的>走力を強化する

〇主なトレーニン
・I

例1:1500m から2マイルのトレーニングプログラム(週間走行距離72㎞)
月:Eデー
火:Eデー、ws×8本
水:Q1:E8km、ws×8本、E8km、ws×8本
木:E デー、ws×8本
金:Q2:E3.2km、(I800m・jog400m)×6本、E3.2km
土:Eデー
日:Q3:E3.2km 、(R400m・jog400m)×8本、E3.2km

一日おきにポイント練習を行うと、
身体がある程度回復するので、故障のリスクが下がります。

例2:5㎞から10㎞までのトレーニングプログラム(週間走行距離 64~80㎞)
月:Eデー
火:Eデー、ws×10 本
水:Q2:E3.2km 、(I1.2㎞・jog3分)×4本、E3.2km
木:Q3:E3.2km 、(T1.6㎞・休み1分)×4本、E3.2㎞
金:Eデー、ws×8本
土:E デー、ws×6本
日:Q1:L ランニング(週間走行距離の25%か120 分間のどちらか少ない方)

水木のように、2 日連続してポイント練習を行うことを
「バックトゥバック」と言います。
2 日目にポイント練習が控えているため、
1 日目に全力で取り組まなくて済みます。


FⅣ
<目的>レースにピークを合わせる

〇主なトレーニン
・1500m から 2 マイル:R・T
・5㎞から 10㎞:I・T

例1:1500m から 2 マイルのトレーニングプログラム(週間走行距離72㎞)
<レースのない週の練習メニュー>
月:Eデー
火:Eデー
水:Q1:L16km
木:Eデー
金:Q2:E3.2km、(R600m ・jog600m)×5本、E3.2km
土:Eデー
日:Q3:E3.2km 、T3.2km、(R200m・jog200m)×4本、(T1.6㎞、休み 1 分)×3本、(R200m・jog200m)×4本、E3.2km

例2:5㎞から 10㎞までのトレーニングプログラム(週間走行距離 64~80㎞)
月:Eデー、ws×6 本
火:Q1:L ランニング
水:Eデー
木:Q2:(T1.6㎞・休み2分)×3、E3.2km
金:Eデー
土:Eデー
日:レース

レース前には、「E デーを必ず2日か3日設ける」こと。

また、レースに出場した場合、
レース距離 3㎞につきEデーを1日入れ、身体を休めます。