今回も、
初心者でもわかるケガ&故障予防シリーズ
です。
内容は、
第6章 5つの練習の目的
~練習の目的がわかれば、レベルアップできる~
です。
<本文>
6.5つの練習の目的
練習の目的は何か?
「今行っている
その練習の目的は何ですか?」
どんな練習メニューにも
それに応じた目的があります。
1000m ×5 本のインターバル走
にも目的がありますし
マラソンランナー恒例の
30㎞走にも目的があるはずです。
「こんなにゆっくり走るの?」と思うような
キロ7分のjogにももちろん目的はあります。
自分が行っている練習の目的を
説明できるようになることが大切です。
それによって、
今、自分が走力のどこを鍛えているのかがわかり、
練習の効率が上がります。
これから5つのタイプの練習
E、M、T、I、R
について説明していきますが、
それぞれの練習に
それぞれ固有の目的があります。
E
Easy(イージー)の E
Eペースは、
「隣の人と会話できるようなゆっくりとしたペース」です。
大切なことは、
よいランニングフォームを保つことです。
特に遅いペースで走っているときは、
フォームの乱れに気をつけましょう。
≪目的≫
・ケガに対する耐性をしっかり作る
・身体をランナー仕様にする
心筋を強化する
血液の酸素運搬能を改善する
筋線維をランニング向きにする
〇Eペースで走る練習例
・練習の大半
・Lランニング(ロング走)
・ウォーミングアップやクーリングダウン
Mペースは、
「フルマラソンを走るときのペース」です。
≪目的≫
・設定したペースで走る自信を高めること
・実際のレースペースに慣れること
・そのペースで給水を取る練習をすること
〇 M ペースで走る練習例
・E15 分 M50 分 E10 分
・E15 分 M60 分 E15 分
T
Tは、Threshold(閾値)ペースの T
Tペースは、
「ハーフマラソンを走るときのペース」です。別名 LT ペース。
≪目的≫
・血中の乳酸を除去し、十分処理できる濃度に抑える能力を高める。
・一定時間、少しだけ早めのペースを維持できることを身体に覚えさせる。
<用語>
・テンポ走:20 分間ほど続ける持続的なランニング
・クルーズインターバル:Tぺースランニングを短い休憩をはさみながら何本か繰り返す
〇Tペースで走る練習例
・T20 分
・(T5分・休み1分)×4本
・(T3㎞・休み2分)×4本
I
Iは Interval(インターバル)の I
Iペースは、
「5000m を走るときのペース」です。
≪目的≫
・有酸素能力(={V|・}O₂max)を向上させる
=酸素を使って走る能力を高める
注:{V|・}O₂maxに到達するまで、1~2 分かかり、それ以降、有酸素能力に刺激が入る
<用語>
・ショートインターバル 例:400m×12本(2 分につき 1 本)
・ロングインターバル 例:1000m×5本(つなぎは jog200m)
〇Iペースで走る練習例
(I800m・jog2分)×4~5 本
(I1㎞・jog3分)×4~5 本
R
Rは、Repetiton(レペティション)の R
Rペースは、
「1500m を走るときのペース」です。
≪目的≫
・正しいランニングフォームで速く走ること
・無酸素性作業能、スピード、ランニングの経済性を高めること
=より少ないエネルギー(=酸素)で、より速く走ること
〇つなぎの回復時間
・Rランニングの 2~3 倍の時間
・イージージョグをRランニングと同じ距離だけ行う
〇Rペースで走る練習例
(R200m・jog200m)× 8本
(R200m・jog200m・R200m・jog400m・R400m・jog200m)× 3セット
(R400m・jog400m)× 8本