12.1
お前様よ、これ、全部食べてもよいのか!?
12.2
無理させろよ。好きでやってんだから
12.3
大体、秘密を共有するということは、
否応なく相手を巻き込むということですからね。
話すことで阿良々木さんは楽になるかもしれませんが、
そのことでつらい思いをするのはご家族さんなんですよ?
12.4
この件から俺が得るべき教訓は、
人の縁とはどこでどう役に立ってくるか
わかったものではないということだな
12.5
愛は惜しみなく奪うもの……その辺から!
12.6
はっきり言っておくけれど、阿良々木くん。
私の周辺二百メートル以内では、内心の自由など
許されていないのよ。表現の不自由、信仰の不自由、
思想の不自由が保証されているわ
12.7
大人の男は、謝らない。魂の価値が、下がるから
12.8
怪異は人とは相容れないが。
しかし人がいなければ成立しないものでもある。
目撃証言、体験談なくして、怪異譚は成立しないのじゃ
12.9
信じる、ということは、
騙されたがっている、ということだと、俺は思っている
12.10
う、うわあ。ポップコーンだ、やったあ。
ポップコーン、口いっぱいに頬張りたいなあ……。
息ができなくなるくらい、詰め込みたいなあ。
そして噛まずに飲み込みたいなあ
12.11
私が嫌いな人間にも友達がいる。
私が嫌いな人間を好きな人もいる
12.12
噛みま死ね
12.13
とにかく、何を勉強したかなんてことは
いいじゃないか。人間、一生勉強なんだから
12.14
だけどさあ、お前のせいにでもしなきゃ、
やってられないんだ、阿良々木。
申し訳ないけど、私の悪者になってよ。
もう駄目なんだよ、追いつかないんだよ、
親を悪者にしているだけじゃあ
12.15
話してしまいましょうと、阿良々木先輩――阿良々木暦。
話せば楽になりますよ――どんなに嫌な思い出も、
話してしまえばただの物語です
12.16
言っておくが、手加減してもらえるとか思うなよ。
俺は弱い者いじめは大嫌いだが――
悪い者いじめは大好きなんだ
12.17
?
12.18
?
12.19
でも、生きていてくれて、
ありがとうございました
12.20
歩く場所は、べつに道やのうでもええ
12.21
これから大逆転するところだったんだよ、
余計な世話を焼かないでくれるかな、お姉ちゃん
――僕はキメ顔でそう言った
12.22
誰にも見えないし、どうやっても触れないものなんて、
いてもいなくても、そんなの、おんなじことだろう?
そこにあることと、そこにないことが、全く同じだ
12.23
なんでもかんでもお兄ちゃんが
解決できるわけじゃないんだからさー。
色々投げ出して放っておいて、
身の程をわきまえて分相応に、
人任せにしちゃうのもいいと思うよー?
12.24
理屈とさー、頭痛くなるだけじゃん。
人間は考える葦だって言うけど、
考えない葦が駄目だって誰が決めたんだよ
12.25
それでよい。儂らは互いに互いを許さん――それでよかろう。
儂らは過去を水に流してはならんのじゃ。
それでも、歩み寄ってはならん理由はなかろうよ
12.26
ああ、消えるっていう言い方がよくなかったですね。
わたしは帰るんですよ、阿良々木さん。
いなくなりますけれど――いなかったことになるわけじゃありません
12.27
そうはいかん。遠慮は許可しない
12.28
あのときの話……、撫子は、撫子に『おまじない』をかけたあの子を……
そのときにはもう、友達と思えなくなっちゃんだ……
だけど、そうじゃない道も、きっとあったはずで――
12.29
唯一の人間なんて、かけがえのない事柄なんて、ない。
人間は、人間だから、いくらでもやり直せる、いくらでも買い直せる
12.30
私は特別じゃなかったけれど、そんな阿良々木くんの、
特別になれたら、それはどれだけ痛快なことだろうと、思うのよ。
まあ……ちょっと大袈裟な物言いになってしまったけれど、
阿良々木くん、強いて言うなら、私はただ、阿良々木くんと話すのが、楽しいだけ
12.31
戦場ヶ原、蕩れ
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