6.1
正確には五百九十八歳と十一ヶ月じゃ
6.2
過度な期待を持つのはよくないが、
かといって過度に悲観的になっては、何もできまい
6.3
これが自分なんだから、これが私なんだから仕方ないじゃない。
それでも、そんな自分でも、自分なんだから好きになるしかないじゃない。
大嫌いな自分でも愛せるような、どんな自分でも愛せるような神様みたいな
自分になるしかないじゃない
6.4
何でもは知りません。知ってることだけ
6.5
命という漢字の中には、叩くという漢字が含まれているんだぜ。
命は叩いてこそ光り輝くってことさ
6.6
あはは。いいんじゃないですか、勘違いも、たまには。
たった一度の過ちも許されないというのでは、人生は窮屈すぎます
6.7
はにかみました。えへっ!
6.8
『可愛い』だけで贔屓されたり褒められたりするのが嫌なんだったら、
『可愛い』以外のところを伸ばせばいいだけじゃない
6.9
基本的にうちらもバトルはウェルカムや
――わかりやすいしな、暴力賛成やわ
6.10
まあ、大きなお世話も余計なお節介もありがた迷惑も、
阿良々木君にされるなら、そんなに悪くはないのかもしれないわ
6.11
顔見てコイツのガキを産みてーなーって思ったら、
それが好きってことなんじゃねーの?
6.12
キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードって、三回に一回くらい、うっかり忘れる。
忍野忍と短くなって、正直、ほっとしておるくらいじゃ
6.13
けどま、なんにしても。生きてりゃそのうち、いいことあるんじゃねえのかよ?
6.14
迷惑はずっとかけられてる。ただし。悪いなんて一言も言ってない
6.15
わたしは……蝸牛の迷子ですから
6.16
だけど、彼らと同じクラスだったという現実は、記憶はできなくとも、思い出として、心の中にちゃんと残るんだ。
頭の中には残らなくとも、心の中には残る。それが人生に。歴史に。そして世界に影響を及ぼさないわけがない
6.17
阿良々木先輩!頼むから……助けるべき相手を、間違えないでくれ
6.18
これで、全部よ。私が持っているもの、全部。
勉強を教えてあげられること。可愛い後輩と、ぶっきらぼうなお父さん。
それに――この星空。私が持っているのは、これくらいのもの。
私が阿良々木くんにあげられるのは、これくらいのもの。これくらいで、全部
6.19
お前は誰も言わなかった。
それはつまり、お前にとってそれが、本当の夢だからだろ
6.20
――僕はキメ顔でそう言った
6.21
私はすべてを教えるけれど、しかし、それはこよみんが思考を放棄していいという意味ではないからね
6.22
あの教室には、クラスメイトを守ろうという気持ちを持った生徒がたくさんいた
――それがわかったとき、世界はまだまだ大丈夫だって思ったんだよ。
ヒーローになりたいと思う奴がそんなにいるなら――きっと世界は平和になるって
6.23
やればできるなんて、聞こえのいい言葉に酔っていてはいけませんよ、阿良々木さん。
その言葉を言うのはやらない人だけです。
6.24
じゃが、どうなんじゃろうのう。うぬは悪いと思っておるから謝っておるのか、
それとも、『ここは場面的に謝るシチュエーションだから』、
台本を読むように空気を読んで謝っておるのか、どちらなんじゃろうのう?
6.25
だが、なろうと思わなきゃ、なれないものだぜ
――神様とか、幸せとかと違って
6.26
妥当な夢が叶わなかったら、ショックだもんね
……高い理想を掲げることは、きっと、自分を守ることなんだよ。
だって叶わなかったとき、『やっぱり』って言えるもん
6.27
この指が治らなければ……、羽川の胸を揉めない!
―阿良々木暦 よつぎドール 其ノ貮―
6.28
『何かを食べるものは、何かに食べられる』って。
だけど……、食物連鎖の頂点に立ってしまたら、もう食べられることはないんだよね。
人間は――何にも食べられない。食べるだけで、殺すだけ――罪に対する罰がない
6.29
……もう。仕方ないなあ、お兄ちゃんは。
よしよし、怖かったんだね
6.30
なんと……私の精神に余計な負荷をかけまいと、そんなみえみえの気遣いをされるとは、
やはり阿良々木先輩は気立てのよい方だな。生まれ持った度量が違う。
三歩下がって見上げない限り、私ごときには阿良々木先輩のその全貌がつかめそうもない