「大丈夫だから」
言葉では強がっていたけど、
全然大丈夫じゃないのは、
電話越しに、すぐ伝わってきた
だから、僕は駆けつけたんだ
「どうすればいい?」
何もできなかった
傷つくキミを目の前に
慰めることもできない
ただ、立ち尽くすだけ
傷ついているのは、
痛いほど伝わってくる
早く泣いてしまえば、
楽になれるのに
そんな彼女がいじらしくて
つい、意地悪な言葉をぶつけてしまった
「もっと優しくできたはずなのに…」
胸の内で、自分の無力さに
途方に暮れるばかり
慰めるのが、へたくそで
激しく泣き出した彼女に、
ただ、胸を貸すことしかできない
でも、そんな僕に
キミは言ってくれたんだ
「あなたがいてくれて、よかった」と
少年はキミと出会い生きる意味を知るんだ
嘘じゃない ホントさ
そしてキミを守る騎士になる
―ヒーロー/supercell―